先生方へ
関西学院高等部数理科学部ではこれまで研究を数学の学会誌や国際学会で発表してきました。
研究方法を広める
日本でも世界でも独創的な人材やさまざまな問題を解決できる能力が求められています。
私たちの研究の方法が、クリエイティブな発想のために役立つように広めていきたいと考えております。
問題の変形
私たちの研究のほとんどが、すでにある問題をうまく変形させることによって成立しています。いままでの研究の成功は、私達に特別な能力だあったからではなく、この方法のおかげです。このWeb教材で私たちは問題をうまく変形する方法をわかりやすく提示することを目指しています。
私たちの活動
顧問の宮寺先生がさまざまな学校から依頼を受けて、ワークショップを行ったり、教育関係者対象のコンファレンスで招待講演を行うようになりました。 国内やアメリカ、ノルウェー、RECSAM(アセアンの理数教育拠点)でのワークショップなどにも数理科学部の生徒と卒業生がアシスタントとして参加しました。 このような活動を行いながら、研究のためのメソッドをつくり上げていきました。
創造性の研究
2016年からは数理科学部の福井コーチが「創造性」を研究するようになりました。この研究ではこれまで数理科学部で行われてきたことを教育学の見地から分析し、「どのようにして新しいことを発見できるか」の方法を確立することを目的とします。福井コーチは 2018年度から学術振興会の研究員となりました。
このWeb教材
このWeb教材の開発に関しては、福井氏の研究を参考にしながら、今の時点でもっとも良 いと思われる方法を紹介します。 ここで紹介する方法を使うことで、慣れれば簡単に既にある問題から新しい問題を作ることができます。
数学ソフト
新しい問題を作ってから、それを研究するには数学ソフトを使うことを勧めます。私たちはMathematicaを使っています。5人くらいの研究メンバーで1つのライセンスがあれば研究でき、最新の機能を必要としないなら、一度購入すると5年くらいはそのまま使えます。高校用ライセンスは50000円です。
Programming Lab
また、無料のMathematicaを開発しているWolfram Research社のWolfram Programming Labも活用できます。
学校での研究のすすめ
高校数学をちゃんと理解していなくても、面白いテーマを選び計算ソフトを用いることで学校でも新しい発見ができます。
これまでの研究では、高校教科書レベルの問題がちゃんと解けない生徒が重要な発見をしたことも、何度もあります。 新しい事実が見つかった時、それをどうやって証明するかは、生徒の力だけでは難しいことが多く高校の先生や専門の数学者の助けが必要です。創造性は、数学だけではなく幅広い分野へ影響します。私達のグループは、数学の枠を超えて、ITや統計などでも活動しています。